【高温多湿の日本の夏はエナメルの大敵】エナメルパンプスのお手入れとエナメルに多いトラブルを避ける方法
25 Jul, 2024
ファルファーレでも人気のエナメルシリーズ。
エナメルパンプスは、キャンディみたいな艶がトレードマークですが、使っているうちに曇ってきたり、擦り傷が入ったり。
時々のお手入れは、革靴でなくてもちゃんとしてあげたい。
自分の髪の毛を洗うように、しっかり手順をふんでお手入れすれば長持ちすること間違いなしです。
靴を黙々と磨いているとなんだか心も落ち着きます。
無心で靴のお手入れをする作業は、写経と同じような心境になるような気がします。
ゴールデンウィークや夏休み、冬休みなど
じっくり時間を取れる機会にお手持ちのエナメル製品をお手入れしてあげてください。
《目次》
準備するものはこの4点
・新聞紙
・靴用ブラシ(100均の一番柔らかいもの)
・歯ブラシ(無くても可)
・柔らかい布2枚(タオルやネルシャツの端切れでOK)
・エナメルローション(オンラインショップでも販売しています)
汚れを落とすときに使うブラシは、傷をつけないよう、柔らかいものを選んでくださいね。
今回は分かりやすいよう、エナメルのローファーを使って手順を紹介いたします。
まずは手入れをしやすいよう、甲部分に新聞紙や広告などを丸めて入れます。
こうすることで、履いていると出来る「履き皺」を伸ばしまんべんなく掃除したり、磨くことができます。
次は、全体についた埃をブラシで払ってあげます
サッサッとなでるように優しく払ってください。
埃や砂の溜まりやすい、本体と底の接着部分もしっかりと。
ローファーはサドル部分にも汚れが溜まっていますよ~サッサッ
バレエシューズはリボンの結び目にも細かい埃が溜まってますよ。サッサッ。
細かいところは歯ブラシを使って優しく汚れを落としてあげましょう。
これで、ブラッシングは終了です。
エナメルシューズ・パンプスをお持ちなら、一本は持っておきたい「エナメルローション」
汚れ落とし・つや出しを一緒にしてくれます。
エナメルローションを柔らかい布に、500円玉分くらいの大きさに染みる程度に出します。
本体全体に薄く塗り伸ばします。
力を入れず、うすーくでいいですよ。
リボンや装飾がついているところは避けて塗ってくださいね。
ローションを塗ったものとは別の柔らかい布で全体を拭きます。
エナメルローションを塗ると、これくらいの擦れによる傷なら目立たなくなりますよ。
ローションの塗り跡が無いよう拭き上げたら完成!
ピカピカになりました!
表面がベタベタする、靴同士がくっついて表面が剥がれてしまった、ひび割れが起こってきた。
これらは、エナメル素材に多いトラブルです。
特に高温多湿の日本の梅雨や夏は、エナメル素材には過酷な環境。
エナメルの靴やバッグ、財布などを長持ちさせるには、次の事に注意してください。
①湿気を避ける
風通しの良い冷暗所で保管してください。
エナメルだけでなく人工皮革・合成皮革には湿気は大敵です。
足は一日に両足でコップ1杯分(約200mL)の汗をかいていますので、着用後すぐに靴箱に入れず一晩以上玄関で乾燥させてください。
また、雨の日も水をはじく便利なエナメルですが、必ず水をふき取ってください。
ファルファーレの靴箱はとってもカワイイのですが、靴の入っていた靴箱に入れて保管するのはカビが生えたり、加水分解する恐れがあるのでおすすめしません。
どうしても入れておきたい!という場合は必ず乾燥剤を入れてください。
②高温になる場所での保管はしない
エナメルは革や基布の上に、エナメル質のコーティングをしており、温度によって硬度が変化します。
直射日光の当たらない風通しのいい場所に保管することで、劣化を防ぐことができます。
気温が高くなってくると、表面が柔らかくなってくるので、靴同士をピッタリ密着させて保管するとくっついてしまい、エナメル質が剥がれてしまうこともあります。
剥がれてしまうと、もう修理はほぼ不可能です。
ファルファーレの靴だけでなく、ルイヴィトンのヴェルニなどエナメル加工を施しているバッグも同じです。
高級だから劣化しにくいと言う訳ではありません。エナメルの特性はどの製品でも同じですので気を付けてくださいね!
③アルコールに気を付けて!
最近多いのは「手指消毒用のアルコールがはねた所が白く濁ってしまった」というトラブル。
アルコールがエナメル質の表面を溶かしてしまうことで起きる現象です。
知人の皮革修理店でも、2020年コロナウィルスが流行し始めてから店頭などでアルコール消毒をするため、このトラブルが増えているという話を聞きました。
お店に置いてあるアルコールにも、ドバっとでるものがあったり、足ふみ式だと靴にかかってしまったりしますね。
もしかかってしまったときは、慌てずにすぐ水で洗い流して乾いた布でふき取ってください。
跳ね飛んだアルコールをそのまま拭いても、成分を伸ばしてしまい、被害を拡大させてしまいます。
イタリアには「その人の人格は、その人が履いている靴をみればわかる」ということわざがあります。
お洋服やアクセサリーには気を使っていても、意外と忘れがちな靴のお手入れ。
しっかり手入れした美しい靴を履いていると、清潔感があって余裕のある人と見られます。
なにより、気に入って手に入れた靴ですもの。
なるべく長く履きたいですよね。
お手入れの頻度は特に決まってはいませんが、外出したときはせめてブラッシングだけでもしてあげるといいと思います。
今日も一日ありがとう、って心の中で感謝しながら、なでなでしてあげてください。
そして、時々エステのようにちゃんとお手入れしてあげてくださいね。
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